【番外編完結】初恋にピリオドを
クリスマスの街中はかなり混んでいたので試合会場に着いた時には既に第3クオーターも終わっていた。
外は極寒だったのに中はすごい熱気だ。
うっすらと香る汗に床とバッシュの擦れる音が懐かしい。
龍くんが大学生の頃、よく練習や試合を観に行っていたのを思い出した。
電光掲示板に目をやると龍くんのチームが負けている。
コートに目を移すとコート上で龍くんが右手のリストバンドを左手で握って集中しているのが見えた。
苦戦を強いられている時に敢えて集中しようとするときのクセは変わってないようだ。
集中力が研ぎ澄まされているのか、それから怒濤のゴールラッシュとなった。
何人もパスが回り、龍くんにボールが回ってきたときには既に残り3秒だった。
これが決まれば逆転勝利だ。
龍くんが立っている場所はスリーポイントのラインより1mは後方。
鋭い視線でゴールを見つめる龍くんに会場全員の視線が釘付けだろう。
そして軽く膝を折ったかと思うと素早いバネで飛び上がり、指先から放たれたボールは綺麗な弧を描くようにゴールへと向かう。
「入って!!」
思わず私は叫んだ。
その時、試合終了を告げるブザーが鳴った。
外は極寒だったのに中はすごい熱気だ。
うっすらと香る汗に床とバッシュの擦れる音が懐かしい。
龍くんが大学生の頃、よく練習や試合を観に行っていたのを思い出した。
電光掲示板に目をやると龍くんのチームが負けている。
コートに目を移すとコート上で龍くんが右手のリストバンドを左手で握って集中しているのが見えた。
苦戦を強いられている時に敢えて集中しようとするときのクセは変わってないようだ。
集中力が研ぎ澄まされているのか、それから怒濤のゴールラッシュとなった。
何人もパスが回り、龍くんにボールが回ってきたときには既に残り3秒だった。
これが決まれば逆転勝利だ。
龍くんが立っている場所はスリーポイントのラインより1mは後方。
鋭い視線でゴールを見つめる龍くんに会場全員の視線が釘付けだろう。
そして軽く膝を折ったかと思うと素早いバネで飛び上がり、指先から放たれたボールは綺麗な弧を描くようにゴールへと向かう。
「入って!!」
思わず私は叫んだ。
その時、試合終了を告げるブザーが鳴った。