キミの溺愛は甘すぎる。



拓哉さんに似ているから、代わりとして好きなわけではない。


何だかんだ私を甘やかそうとするところも、面倒見がいいところも。

どんなに落ち込み、優翔を突き放したって彼はいつでも私から離れずそばにいてくれる。


気づけば好きになっていた。
その気持ちに気付いたのは中学の頃。

クラスが別々になってしまい、学校では関わることがなくなって。


ふとクラスメイトに囲まれている人気者の優翔が遠くに感じたのが始まり。


それからも男子だけでなく女子とも仲の良い優翔に対し、だんだんとモヤモヤする気持ちだけが増えていった。


家では優しい優翔。
でも学校では会えることすらままならない。


寂しい気持ちが増えていって。

耐えきれなくなった私は、家で自分から彼にくっついたこともたった。


このまま遠くに行ってしまうんじゃないかって。
私から離れていくんじゃないかって。


ずっと彼が私のそばにいることを“当たり前”だと思っていた私に、不安だけが重くのしかかっていく。

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