キミの溺愛は甘すぎる。
彼の好きな人
その日は突然やってきた。
ただ単に親に渡さないといけない大事なプリントがあったのだけれど、両親共に部屋にはおらず。
どうやらお母さんはお風呂に入っているようで、お父さんは恐らく居間にいるのだろうと思いそこに向かった私。
「うー、だるい…」
実は朝から体が少しだるく、それは夜になった今でも一向に良くなる気配はない。
ここ最近気温の変化が激しいため、恐らくそれが原因だろう。
これ以上ひどくならないことを願いながら居間に着けば、襖が少し開いていて。
「本当にお前の息子はどうなってんだよ」
「だからごめんって。
俺もあんな風に育てた覚えないのになぁ」
中からはお父さんと拓哉さんの声が聞こえてきた。