キミの溺愛は甘すぎる。
「終いには鈴華に洗脳紛いなことし出すし。
好きならもっと大事に扱えよな…鈴華も優翔が好きだからきつくは言えねぇけど」
「長い両片想いだね。
優翔は鈴華に言わせたいみたいだけど」
「それがわけわかんねぇんだって」
その後の会話はまったく耳に入らず、気づけばその場を去っていて。
知らない、聞きたくない。
さっきの会話はすべて嘘。
「……鈴華?」
部屋に戻れば優翔がいて、優しく微笑みながら出迎えてくれるけれど。
嬉しくない。
一瞬でそれが苦しくなる。
「あれ、プリント渡しに行ったんじゃないの?」
「あっ…忘れてたや」
小さく笑って見せ、平静を装うけれど。
泣きたくなってしまった。