キミの溺愛は甘すぎる。




未央ちゃんが作ってくれたご飯を拓哉さんが食べさせてくれるだなんて、どんなにしんどくても食べ切れるに決まっている。


それなのによく食べたねって、ふたりから褒められて。

まるで小さな子供に戻った気分だ。



「最後に薬を飲んで横になろう」


医者が処方してくれたという薬を飲んだ後、もう一度横になる。


だいぶ熱は下がってきたようだったけれど、まだ体は重くて。

すぐに睡魔はやってきた。



「おやすみ、鈴華。次に目が覚めたらきっと優翔が帰ってるだろうから、気にせずゆっくりするんだよ」


拓哉さんの声は本当に落ち着くから不思議だ。

そして意識がだんだんと遠のいていく中、私は拓哉さんに優しく頭を撫でられていた。

< 206 / 226 >

この作品をシェア

pagetop