キミの溺愛は甘すぎる。
「バカにしたいだけでしょ」
私の反応を見て楽しんでいるだけ。
ここまで暴言を吐く女に興味があるだなんて、趣味の悪い男になってしまう。
「どうして信じてくれないの?
俺は鈴華しか見てない」
後ろから抱きしめながら、頬を突っついてくる。
本当に嫌。
良いように言われて、冗談だとわかっているのに照れてしまう自分が。
「だから鈴華も俺だけ見ていて」
「絶対に嫌」
私だけ振り回されるのは嫌だ。
そんなの苦しいだけ。
「じゃあ他に気になる男でもいるの?」
「……っ、それ、は…」
いない。
昔から優翔のことしか考えていないから。
「ほら、鈴華も男に興味ないんだね。
それならもう俺のこと見なよ、一番楽だよ」
嬉しそうな声が聞こえ、よしよしと頭を撫でられる。
完全に子供扱いだ。