キミの溺愛は甘すぎる。




「優翔…」

ドキドキする。
顔が熱を帯びていくけれど、これは熱のせい。


「もしかしてしんどい?
それならどこがしんどいかちゃんと言って…」

「私が好きって言ったらどうする?」


余裕なんてないけれど。
余裕があるような言い方になってしまう。

尋常じゃないくらいドキドキして、また汗が滲む。



「……え」


突然のことだったからだろう。
優翔は両目を大きく見開いていて。

言葉すら出ないようだった。


これは脈なしだろうかと思えば、少しだけ苦しくなる。


「ごめん、やっぱなんでも…」
「今のはどういう意味?」

「え…」


かと思えばようやく反応を示した優翔。
少し取り乱しているように見えなくもない。

< 210 / 226 >

この作品をシェア

pagetop