キミの溺愛は甘すぎる。
「昼休みに教室言っておいでよ」
「絶対いきません!」
「えー、つれないなぁ」
私が拒否すれば、途端につまらなさそうな表情へと変わるみっちゃん。
いったい何を考えていたというのだ。
もちろん本当に山城先輩の元へ行くつもりはなく、お昼休みも普通に過ごそうと思っていたけれど───
「じゃあまた提出よろしくな」
4限目、現代文の授業が終わるなり。
なぜかまた、全員分のノートの提出を言い渡されてしまった私。
理由は“前回も雪夜だから”らしい。
人使いの荒い人だ。
もちろん抵抗するのは面倒なため、諦めて取りに行くことにする。
「じゃあみっちゃん行ってくる…」
はあとため息を吐き、教室を出ようとしたその時。