キミの溺愛は甘すぎる。
「俺なら鈴華の言う通りに動くよ。
ただ俺のそばにいてくれるだけでいいから」
「じゃあ私から離れて!」
「それはマイナスなことだからダメ」
なんてやつだ、言う通りに動くと言ったそばからダメと拒否してくる。
結局は自分勝手じゃないか。
「もう嫌!
学校行くから離れてってば!」
「それもそうだね」
優翔が笑う。
そして耳元に唇を寄せてきて。
「鈴華、早く俺に染まって」
ビクッと肩が跳ねる。
いつもよりトーンを落とした低い声。
冗談っぽさがないから余計に頬が熱くなり。
自惚れるなと自分に言い聞かせる。
幼なじみである私が彼の恋愛対象になるわけないのだから。
「わ、私は……絶対に、高校生活の間で恋して彼氏作るから…!」
優翔を好きになっても辛いだけだと自分に言い聞かせて───