キミの溺愛は甘すぎる。
素直になれない
いつも学校へは車で行くか、電車で行くかのふたつである。
基本車なのだが、優翔が『電車が良い』と言えば電車になる。
私は別にどっちがいいとかはないが、優翔と一緒に行きたくないというのが本音で。
「鈴華、今日宿題あるけどやった?
やってなかったら見せてあげ…」
「学校で終わらせました!
そんな心配しなくて大丈夫だから!」
今日は車なのだが、隣に座る優翔が半分私に迫ってきていた。
「あと近い…!」
「少しでも近くで鈴華を見たいから」
「気持ち悪っ…あんたそれ変態が言うことだよ」
「それでいいんだよ」
すっと優翔の手が伸びてきて、頬を指で撫でられる。
それに反応して頬が熱くなるのも、彼が私から離れないひとつの理由かもしれない。