キミの溺愛は甘すぎる。
ちょっと顔がいいからって調子に乗って。
こんなことが許されるとでも思っているのか。
「離して、起きるから!」
「ダーメ」
「ダメじゃない!
あんたの顔なんてもう見飽きた!」
みんな、優翔を見てかっこいいと騒ぐ。
それは老若男女問わず。
彼は人を惹きつける雰囲気と性格の持ち主なのだ。
「どうしてここで顔の話になるの?」
「……っ」
私がどれだけ暴言を吐こうが、彼はいつも冷静で落ち着いていて。
私なんかよりもずっとずっと大人だった。
同じ高校1年だというのに。
制服を着ていなければ学生に見えないかもしれない。
「あれ……鈴華が黙っちゃった」
「着替えるから離して!」
「俺が着替えさせてあげようか?」
「へ、変態…!本当になんなの!?」
声を荒げる私に対し、彼は至って冷静であるから余計に悔しい。