キミの溺愛は甘すぎる。
クールな先輩との出会い
その後すぐ購買に行き、パンを買ったけれど欲しいパンはほとんどなくて。
ミルクフランスパンとカレーパンにパックのミルクティーを買い、教室へと向かう。
もういないと思うけれど、まだ優翔と女子が話していたらと考えたら怖くて、遠回りをしようと中庭を通ることにした。
中庭にはベンチがふたつ並んでおり、下は柔らかい芝生のようになっている。
あまりここを利用する人は見ないのだけれど。
「……え」
今日は珍しくそこに人がいた。
というかベンチひとつを占領し、横になって眠っているではないか。
少し離れたところから眺めると、私の見ない顔で。
恐らく先輩だろうと思った。
それにしても───
「……かっこいい」
眠っている相手は寝顔からして整っているのがわかる男の人。
優翔に負けず劣らずかっこいい。