キミの溺愛は甘すぎる。
スヤスヤと気持ちよさそうに眠っている。
「ま、いっか」
まだまだ昼休みの時間は残っているため、起こす必要はないだろうと思い通り過ぎようとしたその瞬間───
なんとも言えない鈍い音がベンチ付近から聞こえてきて。
嫌な予感がした私は恐る恐る振り返る。
案の定、ベンチの上で眠っていた男の人はそこから落下しており。
完全に芝生の上に倒れ込んでいた。
「……え、どうしよう」
それで起きるならまだしも、完全に男の人は夢の中で。
スヤスヤ眠ったまま起きる気配はない。
さすがにこれは、起こしたほうがいい?
でも不審に思われる可能性だってある。
「んー…」
散々悩んだ末、芝生の上で眠るのはどうかと思い私は起こすことにした。