キミの溺愛は甘すぎる。
「は、早く行かないと」
「逃げるの?」
「この話はまた後日、で……」
じゃないと流されてしまいそう。
優翔の危険な誘いに引かれ、呑まれてしまうのが怖い。
流されてキスとかするような、軽い関係にはなりたくないのだ。
「後日、か。じゃあ近々話しよう。
そろそろ鈴華にも自覚してほしいし」
「自覚って?」
「俺のモノだよっていう自覚」
にこっと、満面の笑みを浮かべるけれど。
それが怖くてビクッと肩が跳ねる。
「たくさん甘やかせてあげる。
鈴華に尽くすために今の俺はいるからね」
「……っ、大げさだ」
「大げさじゃないよ、事実だから」
なんだか執着心があるように思え、少し怖い。
「じゃあ今日はおとなしく、先に下行っとくね」
怖がっている私に気づいたのか、頭を数回ぽんぽんされた後。
彼はベッドからおり、部屋を後にした。