I am 吸血鬼。


「リュウ、頼みがある」

藍と莉桜は急に真剣な顔つきになる。

「・・・久しぶりに聞くな。お前らの頼み。イイぜ、任せろ」

「そこに眠る二人をあたしや利桜がついていられない時、守り抜いて欲しい」

「頼む。失いたくないんだ」

「おう。任せとけって!約束するよ。こいつらの命も俺自身の命も守るよ」

リュウはニカッと笑って見せた。



「・・・ん・・・」

ベッドの中で碧が目を覚ました。それに続いて結希も目を覚ます。

「おはよう。目ぇ覚めた?」

藍が声をかける。

「・・・うん。喉渇いた・・・」

碧が答える。

「俺もなんかスゲー喉渇いたっつか腹減った・・・?」

結希も碧に続く。

「そっか、じゃあこっちきて?」

藍が苦笑しながら促す。そして、二人が藍たちのもとにくると、

「本能のままにしてごらん・・・?」

藍は碧の手を引き、莉桜は結希の手を引く。リュウはそれを眺めていた。


藍と莉桜は少し離れると、爪を軽く自分の首筋をたて血を流してあえて碧や結希に見えるように首をかしげる。

すると、一気に首筋に牙が食い込む。静かな部屋には、藍と莉桜の血が啜られる音が響く。暫くすると、碧と結希は血を飲むのを止めた。


.
< 14 / 103 >

この作品をシェア

pagetop