I am 吸血鬼。
「…ごめん。こんな風にしか護れない」
藍が切ない目で話す。そして、結希の口元についた血を湯ですくいとる。
「ううん…でも、自分から人の血を飲む時がくるなんて思わなかった」
「そだな。けど、後悔してないしな」
碧と結希は優しく微笑んだ。リュウは目元を和ませ、
「ラン、リオ。任せとけって!!」
その一言が心に響き渡ったのは、一目瞭然だった。
「おぅ」
「あぁ、任せた」
藍は一言元気に、莉桜は静かに任せたと、答える。
「ねぇ、藍。この方は…?」
碧が首を傾げる。
「リュウ。あたし達の親友で純血。…碧と結希ね」
藍は簡単に説明する。
「よろしく。碧、結希!」
リュウにニカッと笑った。
「こっちこそ、よろしく」
「リュウ、かぁ。かっけ〜名前だな」
碧と結希もニカッと笑った。そこへ、シャンが戻ってきた。
「失礼いたします」
「入りなさい」
一礼して部屋に入ると、
「下でリュウ様のお父上様が皆様をお待ちしております」
「わかった。…碧、結希。シャンだ、何か必要なものがあったらシャンに言ってね」
藍が碧と結希にシャンを紹介する。
「何なりとお申し付け下さい」
翠色の長い髪を垂らし深い翠の瞳を細めて微笑んだ。
「じゃ、リビングにいこうか」
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