I am 吸血鬼。
「さて、お話をしようか。碧、結希」
藍は、藍としてではなく、《ラン》として話をしようと考えていた。
藍の話は始まった。
「…ラン・リスタイト・レイン…。それが私の本当の名前。私は次期界王になる。あなたたちは、友人であり民でもある。
碧、結希に聞く。…人の命を背負う覚悟はあるか?」
藍の言葉は重く深く二人の心に突き刺さる。
「今、襲ってきた者達を何人殺した?……何故私の眼が緋色なのか知っている?…私達は血を、命をもらって生きているの。だから、王になるものは、命の象徴として、緋色の眼をしているの…」
続く藍の言葉は重く深くさらに、突き刺さる。
碧と結希は俯く。
「俺の本当の名前は、リオ・シュピッツ・レイン。俺やランには《レイン》という枷がついている。王族という枷がついている。
この枷が外れることはない。俺ら《レイン》はこの世界全ての命を背負っているんだ。
…解りやすくしてあげよう。さっき、結希と碧が命を奪った責任をラン・リスタイト・レインが引き受けると言っているんだ」
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