I am 吸血鬼。


「ラン!!」

息を切らして走って、藍の執務室にきたリュウ。

「おまえ、大丈夫か?」

「大丈夫」

聞いてきたリュウに、短くそれだけ返し、横を通り過ぎ仕事を再開する。

「大丈夫じゃないだろっ!!おい、リオはどうした!結希や碧は!?」

藍の執務机に手をつく。

「リオは私の遣いで小国に行っている。碧と結希は客室だ。不躾な輩が襲ってきた時のために、部屋の前にはケレスとヒューズをつけた。部屋にはアレンもいる」

目を合わせる事なく淡々と答える藍。

「俺はそういう事をいってるんじゃない!!」

リュウは珍しく大きな声をだす。

「リュウ、煩い」


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