I am 吸血鬼。
「はい。襲ってくるとすれば葬儀終了から明日でしょう」
「そうだな。明後日の就任式の準備よろしく頼む」
「かしこまりました」
アデンと藍はそこで会話を打ち切った。
葬儀の会場に戻ると、柊が藍の方にむかって歩いていた。
「姉上…大丈夫ですか?」
柊は気遣わしげに声をかけてくる。
「大丈夫だ。…母上は大丈夫か?」
「うん。さっきは少し乱してたけど今は落ち着いている」
「そう。…アリュデミにはリュウ行かせといたから」
「ありがとうございます。…姉上…就任式はいつですか?できるだけ、下の頑固どもを押さえ付けますが…」
「明後日だ。好きにさせておけ。刃向かうものは始末していく」
「…わかりました」
「柊…お前は王になりたいとおもわないのか?」
「思わないと、いえば嘘になる。だけど、姉上が王になったほうが、きっと良い世界になるから。だから、俺は姉上の手伝いをします。それに、王になったら自由に恋も遊びもできなくなるし…」
「そうか…」
「そうですよ」
「柊、母上のところについていてやってくれ」
.