I am 吸血鬼。


「ふぅん。ま、どっちでもいいけど…

じゃあ、シャンの位は?」

柊は軽く話しているが、瞳の奥に微かに溢れるのは、政に携わる者独自の光。

「側近にする。位はどうしよ…血筋も能力も良いからなぁ…

重臣と相談する」

藍もあえて、明るい声音で話す。

「藍…」

莉桜は、藍の姿をじっとみつめた。

「…?…どうした?」

藍は莉桜の顔を覗き込む。
「いや…なんでもない」

莉桜は歯切れ悪く応える。
「…ラン、レン様は大丈夫?」

「うん。あとで会いに行ってあげて。きっと久しぶりに会って喜ぶと思う」

「ええ」

藍とシャンが話している間莉桜はずっと考え込んでいた。柊は、その様子を静かに見ていた。


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