I am 吸血鬼。



−即位式当日。

「藍…がんばれよ?俺が隣にいるからさ」

莉桜らしくない照れた顔をして笑う。

「任せて」

藍は微笑みを浮かべた。

「えらい、和んでんじゃん」
ひょっこり声をかけてきたのは、アリュデミに行っていたはずの、リュウだった。

「おかえり。おもったより早かったのね」

藍がしれっと言う。

「お前なあ…俺に散々当たり散らしといてさぁ…

それより、契約とってきたぜ?お前あんなボロボロの星どうすんだよ?」

リュウは嘆息する。

「さて、どうしようかな?」
藍は意図の読めない笑みを浮かべる。

「ラン様。時間です。リオ様とリュウ様もお急ぎ下さい。皆様お揃いです」

兵士が呼びにくる。

「やべっ!!早く行こう?リュウが正装でよかった…」

莉桜の促しで急いで玉座の間に向かう。


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