すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
連れ去られて恐らく一週間ほどが経った頃に男がナイフ片手に突然室内に入ってきて、目をギラつかせながらたった一つしかない窓から外を見た。
「はっ……ついに来たか」
言いながら男は力なく横たわってる藍里に顔を向けると、大股で近付いて乱暴に腕を掴んで無理矢理立たせた。
ここ何週間も満足に飲み食いしていなかった藍里は連れ去られ、埃っぽい部屋に監禁されているストレスもあって立ち上がる気力もなくなっていたが、そんな藍里に構うことなく男は窓まで藍里を引き摺った。
力の入らない足を何とか踏ん張らせ、連れてこられてから初めて外の景色を見る。
思っていたより高かったこの部屋は四階くらいだろうか?
住宅街らしく周りにマンションも一軒家もたくさんあり道路も見えるが、ふとした違和感を感じた。
「……車……通って、ない……?」
「そうだ。車どころか人っこ一人通ってねぇ……あの時と……銀行の時と同じだ」
興奮している男はナイフを一度床に置くと窓に掛かっていた鍵を外して大きく開けた。
途端に入ってくる風に室内の埃が舞い、油断していた藍里はいつもよりも大きく咳き込んだ。
そんな藍里に気付いてないのか興味がないのか、男は窓から身を乗りだし大きく息を吸うと次の瞬間大きな声を出した。
「はっ……ついに来たか」
言いながら男は力なく横たわってる藍里に顔を向けると、大股で近付いて乱暴に腕を掴んで無理矢理立たせた。
ここ何週間も満足に飲み食いしていなかった藍里は連れ去られ、埃っぽい部屋に監禁されているストレスもあって立ち上がる気力もなくなっていたが、そんな藍里に構うことなく男は窓まで藍里を引き摺った。
力の入らない足を何とか踏ん張らせ、連れてこられてから初めて外の景色を見る。
思っていたより高かったこの部屋は四階くらいだろうか?
住宅街らしく周りにマンションも一軒家もたくさんあり道路も見えるが、ふとした違和感を感じた。
「……車……通って、ない……?」
「そうだ。車どころか人っこ一人通ってねぇ……あの時と……銀行の時と同じだ」
興奮している男はナイフを一度床に置くと窓に掛かっていた鍵を外して大きく開けた。
途端に入ってくる風に室内の埃が舞い、油断していた藍里はいつもよりも大きく咳き込んだ。
そんな藍里に気付いてないのか興味がないのか、男は窓から身を乗りだし大きく息を吸うと次の瞬間大きな声を出した。