すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
「……で、久しぶりに再会した嫁さんが怯えて見合いに集中してないことに気付いていながらもその場で結婚を決めて、後から断られたりしないようにさっさと式を挙げたと……。
婚約期間が短かったのもあって距離を縮めたり幼少時代からの態度から来る誤解を解くこともなく、かと言って今更素直になることも出来ずに言動は素っ気ないままになって、嫁さんが弱っていったって訳か?」
「……」
「お前の態度のせいで嫁さんが睡眠薬を飲まないと眠れなくなってたり、萎縮しまくってたり、挙げ句の果てには食欲がなくなってみるみる痩せ細っていくのを何も出来ずにただ見ていたと……」
「……」
「無言は肯定ととるぞ」
強めの言葉に智大は藍里の手をさっきより強めに握り、額に押し当てたようだった。
その手が少し汗ばみ震えている様子から、智大が緊張しているのが伝わってきた。
「……過酷な任務も、誰もが音を上げる訓練も、弱音を吐かず真摯に向き合ってきた永瀬の本性が実はヘタレで手に負えない程の不器用な奴だったなんてな……」
「盛大な溜め息つきながら言わないでください……」
「だが、このままじゃ無理だろ。ちゃんと嫁さんと話して距離を縮めないと取り返しがつかなくなるぞ。それこそ今回みたいに」
そう言われて智大がビクッと反応したのが伝わってきた。
そして手の震えが大きくなったのを感じ、今回の事でどれ程智大に心配かけてしまったのかを理解した。
婚約期間が短かったのもあって距離を縮めたり幼少時代からの態度から来る誤解を解くこともなく、かと言って今更素直になることも出来ずに言動は素っ気ないままになって、嫁さんが弱っていったって訳か?」
「……」
「お前の態度のせいで嫁さんが睡眠薬を飲まないと眠れなくなってたり、萎縮しまくってたり、挙げ句の果てには食欲がなくなってみるみる痩せ細っていくのを何も出来ずにただ見ていたと……」
「……」
「無言は肯定ととるぞ」
強めの言葉に智大は藍里の手をさっきより強めに握り、額に押し当てたようだった。
その手が少し汗ばみ震えている様子から、智大が緊張しているのが伝わってきた。
「……過酷な任務も、誰もが音を上げる訓練も、弱音を吐かず真摯に向き合ってきた永瀬の本性が実はヘタレで手に負えない程の不器用な奴だったなんてな……」
「盛大な溜め息つきながら言わないでください……」
「だが、このままじゃ無理だろ。ちゃんと嫁さんと話して距離を縮めないと取り返しがつかなくなるぞ。それこそ今回みたいに」
そう言われて智大がビクッと反応したのが伝わってきた。
そして手の震えが大きくなったのを感じ、今回の事でどれ程智大に心配かけてしまったのかを理解した。