すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
「ご、ごめんなさい……。急にこんなことで電話して……」
「全然大丈夫。むしろ、初めてあいちゃんに頼られて嬉しかったよ」
結局、交番で藍里が電話をかけたのは圭介だった。
圭介はすぐにやって来てくれて、今はこうして家までの道を二人で歩いている。
「でも、ずっと気になってるんだけど……後ろの人、何?」
誰?ではなく、何?と聞く辺り、圭介は後ろからこそこそと付いてくる人物を不快に思っているようだ。
しかも、その後ろに体の大きなレトリーバーが付いてきているから、まったく隠れられてもいない。
「えっと……警察の、吉嶺さん……」
「うん、それは交番で聞いたから知ってるんだけどね?何であいちゃんが倒れた原因の奴が付いてくるのかなって」
圭介が立ち止まり、藍里を自分の後ろに隠すと、こっそり付いてきていた吉嶺に声をかけた。
「吉嶺さん、何で付いてくるんですか?ストーカーですか?」
「ストーカーじゃないです。……けど、このまま別れたら二度と会えないかもしれないじゃないですか」
「いや、二度と会わないでほしいです」
きっぱりそう言った圭介に吉嶺は眉を潜めると大股で歩いて距離を縮め、圭介に正面から立ちはだかった。
「全然大丈夫。むしろ、初めてあいちゃんに頼られて嬉しかったよ」
結局、交番で藍里が電話をかけたのは圭介だった。
圭介はすぐにやって来てくれて、今はこうして家までの道を二人で歩いている。
「でも、ずっと気になってるんだけど……後ろの人、何?」
誰?ではなく、何?と聞く辺り、圭介は後ろからこそこそと付いてくる人物を不快に思っているようだ。
しかも、その後ろに体の大きなレトリーバーが付いてきているから、まったく隠れられてもいない。
「えっと……警察の、吉嶺さん……」
「うん、それは交番で聞いたから知ってるんだけどね?何であいちゃんが倒れた原因の奴が付いてくるのかなって」
圭介が立ち止まり、藍里を自分の後ろに隠すと、こっそり付いてきていた吉嶺に声をかけた。
「吉嶺さん、何で付いてくるんですか?ストーカーですか?」
「ストーカーじゃないです。……けど、このまま別れたら二度と会えないかもしれないじゃないですか」
「いや、二度と会わないでほしいです」
きっぱりそう言った圭介に吉嶺は眉を潜めると大股で歩いて距離を縮め、圭介に正面から立ちはだかった。