すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
「前にも言ったように俺は自分で気付けないから、何があったのか言ってくれないと前と同じままになる」
「前と、同じ……?」
「俺の言葉と行動のせいで藍里を傷付けないように、最低限にしか接することしか出来なくな……」
「嫌……っ!!」
智大の言葉を最後まで聞きたくなくて、藍里はその続きを遮るように声を出した。
せっかく誤解が溶けて少しずつ溝が埋まってきたのに、それなのに逆戻りになるなんて、そんなのはもう心身共に耐えれる自信がなかった。
「嫌……そんなの、もうやだ……」
震える声で言いながら首を振ると、智大はほんの少しだけ表情を和らげた。
「なら言えるな?何があった?俺が何かしたか?」
「と、も君が……」
「俺が?」
「公園出る時から、何か……不機嫌、で……。私、何かした……かなって……」
「あー……」
上を仰ぎ見て感情が抜け落ちたような声を漏らす智大は、やがて藍里の手を掴んでいなかった方の手で自分の顔を覆った。
「……いや、あれは別にお前が何かした訳じゃなくて……」
智大にしては珍しく歯切れの悪い言い方で、藍里は首を傾げた。
言葉の続きを知りたくてじっと智大を見ていると、智大は大きく息を吐いて何かを決心したような顔をした。
「前と、同じ……?」
「俺の言葉と行動のせいで藍里を傷付けないように、最低限にしか接することしか出来なくな……」
「嫌……っ!!」
智大の言葉を最後まで聞きたくなくて、藍里はその続きを遮るように声を出した。
せっかく誤解が溶けて少しずつ溝が埋まってきたのに、それなのに逆戻りになるなんて、そんなのはもう心身共に耐えれる自信がなかった。
「嫌……そんなの、もうやだ……」
震える声で言いながら首を振ると、智大はほんの少しだけ表情を和らげた。
「なら言えるな?何があった?俺が何かしたか?」
「と、も君が……」
「俺が?」
「公園出る時から、何か……不機嫌、で……。私、何かした……かなって……」
「あー……」
上を仰ぎ見て感情が抜け落ちたような声を漏らす智大は、やがて藍里の手を掴んでいなかった方の手で自分の顔を覆った。
「……いや、あれは別にお前が何かした訳じゃなくて……」
智大にしては珍しく歯切れの悪い言い方で、藍里は首を傾げた。
言葉の続きを知りたくてじっと智大を見ていると、智大は大きく息を吐いて何かを決心したような顔をした。