すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
〈智大side〉
昨日今日といろいろあって疲れたのだろう、藍里は智大に縋りつくように抱きつき、頭を撫でられているうちに眠ってしまった。
そんな藍里をベッドに運ぶことも離すこともなく、智大はずっと抱きしめ続けていた。
「……小さい体で、いろんな事抱え込みすぎなんだよ」
食事をとれるようになったとしても、まだ力を込めれば簡単に折れてしまいそうな腕に、細すぎる腰。
抱きしめればすっぽりと腕に収まってしまうその体に、一体どれだけの不安と恐怖を抱えていたのかと思うと、智大は今すぐにでも犯人を捕まえ殴り飛ばしたい気持ちになった。
けれどーー
「……本当は、封筒のことも付き纏われてることも知ってたって言ったら……怒るか?」
眠っていて返事がないことを知っていて問いかけるが、返ってくるのは穏やかな寝息だけ。
藍里が起きている時に聞く勇気を持てなかった智大は自嘲気味に笑った。
「大体、無意識にテレビ台の引き出しを何度も見てたらそこに何かあるって言ってるようなもんだろ。
付き纏いも、俺がいるのにあんなに欲望にまみれた視線向けてたら嫌でも気付く」
警察舐めんな。と呟きながら藍里の髪を一房指先に絡めとると、そっと口付けた。
昨日今日といろいろあって疲れたのだろう、藍里は智大に縋りつくように抱きつき、頭を撫でられているうちに眠ってしまった。
そんな藍里をベッドに運ぶことも離すこともなく、智大はずっと抱きしめ続けていた。
「……小さい体で、いろんな事抱え込みすぎなんだよ」
食事をとれるようになったとしても、まだ力を込めれば簡単に折れてしまいそうな腕に、細すぎる腰。
抱きしめればすっぽりと腕に収まってしまうその体に、一体どれだけの不安と恐怖を抱えていたのかと思うと、智大は今すぐにでも犯人を捕まえ殴り飛ばしたい気持ちになった。
けれどーー
「……本当は、封筒のことも付き纏われてることも知ってたって言ったら……怒るか?」
眠っていて返事がないことを知っていて問いかけるが、返ってくるのは穏やかな寝息だけ。
藍里が起きている時に聞く勇気を持てなかった智大は自嘲気味に笑った。
「大体、無意識にテレビ台の引き出しを何度も見てたらそこに何かあるって言ってるようなもんだろ。
付き纏いも、俺がいるのにあんなに欲望にまみれた視線向けてたら嫌でも気付く」
警察舐めんな。と呟きながら藍里の髪を一房指先に絡めとると、そっと口付けた。