すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
その日の早朝、いつものように智大に抱きしめられて眠っていた藍里は額や頬、首筋に大きな手が触れているのを感じて目を覚ました。
目の前には何故か微妙な顔をした智大がいて、藍里は小さく首を傾げた。
「智君……?どうしたの?」
「熱がある」
「熱……」
言われてみれば体が熱く怠い。
自分の吐く息も熱く、喉も痛む気がしてそっと首に触れるとケホッと咳が出た。
「風邪、ひいたかも……」
「そうだろうな。今日の仕事は休みだったか?」
「うん、そう……」
藍里の返事を聞くと、智大はベッドから降りて寝室を出ていった。
すぐに戻ってきた智大の手にはスポーツ飲料とコップ、薬とプリンを乗せたトレーがあった。
「食べれるか?」
「ん……まだお腹空いてない……」
「いつでもいいから食べろ。水分は多めにとって、薬も飲め。なるべく早く帰るから、今日はこのまま大人しく寝ておけよ」
「でも今日は……」
今日は二人の二年目の結婚記念日。
一年目は記念日などあってないようなものだったので、お祝いなど勿論していない。
けれどお互いの気持ちが通じて絆も強固な物になった二年目は思い出に残るような一日にしようと昨夜話したばかりだった。
目の前には何故か微妙な顔をした智大がいて、藍里は小さく首を傾げた。
「智君……?どうしたの?」
「熱がある」
「熱……」
言われてみれば体が熱く怠い。
自分の吐く息も熱く、喉も痛む気がしてそっと首に触れるとケホッと咳が出た。
「風邪、ひいたかも……」
「そうだろうな。今日の仕事は休みだったか?」
「うん、そう……」
藍里の返事を聞くと、智大はベッドから降りて寝室を出ていった。
すぐに戻ってきた智大の手にはスポーツ飲料とコップ、薬とプリンを乗せたトレーがあった。
「食べれるか?」
「ん……まだお腹空いてない……」
「いつでもいいから食べろ。水分は多めにとって、薬も飲め。なるべく早く帰るから、今日はこのまま大人しく寝ておけよ」
「でも今日は……」
今日は二人の二年目の結婚記念日。
一年目は記念日などあってないようなものだったので、お祝いなど勿論していない。
けれどお互いの気持ちが通じて絆も強固な物になった二年目は思い出に残るような一日にしようと昨夜話したばかりだった。