すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
「祝いは藍里の体調が良くなったらやればいいだろ?とにかく、今日は寝てろ」
毛布をかけ直し、行ってくる。と額にそっとキスされれば、藍里は黙って頷くことしか出来なかった。
その後、薬を飲んでたくさん寝た藍里は朝ほどの怠さがなくなったこともあって、張り切ってご馳走を作った。
夜になると再び熱が上がってきたけれど、動けないほどではなかった。
ワクワクした気持ちで智大を待ち続け、楽しい記念日に……。と思っていた藍里は薬のせいで眠気に逆らえず、いつの間にかソファで寝てしまっていた。
帰宅した智大に揺り起こされ、目覚めたばかりの藍里の額に触れた智大の顔は怖いくらい無表情だった。
「熱が上がってる。……それなのに、何でこんなところで寝てる?」
「あ……待ってたら寝ちゃって……」
「大人しく寝てろって言っただろ?それにあれも……」
言いながら智大が視線を移したキッチンには、藍里が下拵えした料理がたくさん置いてあった。
恐らくそれを先に見たのであろう智大は、藍里が言うことを聞かずに動き回っていたことに気付いて怒っているらしい。
「ご、ごめんなさい……どうしてもお祝いしたくて……」
「別に今日に拘らなくてもよかっただろ。こんなに熱くなって、朝よりも熱が上がってるんじゃないか?大人しくしてれば良かったのに……」
「っ……何で……何でそんなこと言うの……?」
そこからは感情のコントロールが出来なくなった藍里が、ほぼ一方的に智大に怒りと大事な時に体調を崩してしまった自分への不甲斐なさをぶつけてしまった事を涙ながらに千栄に説明すると、千栄は、あー……。と何とも言えないというような声を発した。
毛布をかけ直し、行ってくる。と額にそっとキスされれば、藍里は黙って頷くことしか出来なかった。
その後、薬を飲んでたくさん寝た藍里は朝ほどの怠さがなくなったこともあって、張り切ってご馳走を作った。
夜になると再び熱が上がってきたけれど、動けないほどではなかった。
ワクワクした気持ちで智大を待ち続け、楽しい記念日に……。と思っていた藍里は薬のせいで眠気に逆らえず、いつの間にかソファで寝てしまっていた。
帰宅した智大に揺り起こされ、目覚めたばかりの藍里の額に触れた智大の顔は怖いくらい無表情だった。
「熱が上がってる。……それなのに、何でこんなところで寝てる?」
「あ……待ってたら寝ちゃって……」
「大人しく寝てろって言っただろ?それにあれも……」
言いながら智大が視線を移したキッチンには、藍里が下拵えした料理がたくさん置いてあった。
恐らくそれを先に見たのであろう智大は、藍里が言うことを聞かずに動き回っていたことに気付いて怒っているらしい。
「ご、ごめんなさい……どうしてもお祝いしたくて……」
「別に今日に拘らなくてもよかっただろ。こんなに熱くなって、朝よりも熱が上がってるんじゃないか?大人しくしてれば良かったのに……」
「っ……何で……何でそんなこと言うの……?」
そこからは感情のコントロールが出来なくなった藍里が、ほぼ一方的に智大に怒りと大事な時に体調を崩してしまった自分への不甲斐なさをぶつけてしまった事を涙ながらに千栄に説明すると、千栄は、あー……。と何とも言えないというような声を発した。