すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
『つまり、どうしてもその日にお祝いしたかった藍里と、藍里の体調を心配して別の日にしようって言った永瀬と意見が合わなくて喧嘩になったのね?』
「喧嘩じゃない……私が一方的に……」
『ああ……そこは今はいいわ。藍里の気持ちは分かるわよ?ちゃんとお祝いできる、初めての記念日だったんだもの。
無理をしてでも、絶対その日にお祝いしたかったのよね?』
千栄の言葉に藍里は何度も頷いた。
智大も楽しみにしていたし、藍里も楽しみだった。
多少の無理はしても、出来ることならその日にちゃんとやりたかったのだ。
『私も藍里と同じ状態だったら薬飲んで、体が楽になっているうちに動いてって同じようにしてたと思うわ。でもね、私と藍里は違うわよね?』
「違う……?」
『私は少しくらい無理しても平気だけど、藍里は違う。昔、風邪を長引かせたせいで酷い発作がおきて入院したことが何度かあるでしょ?その事を知ってる永瀬は、記念日よりも藍里の体調の方が大事だったのよ。
私が永瀬だったら同じように言うと思うわ。“今度改めてお祝いしよう”って。二人の悪いところは、自分の思ってることをちゃんと相手に上手く伝えられないところよね』
今までもそのせいで長年すれ違ってたんじゃなかったの?と言われて藍里は小さく頷いた。
智大は相変わらず素っ気ない言い方が多いし、藍里も思ってることを智大相手に上手く口にできないでいる。
それじゃダメだとお互い話したこともあったのにと藍里は悔しくて唇を噛んだ。
「喧嘩じゃない……私が一方的に……」
『ああ……そこは今はいいわ。藍里の気持ちは分かるわよ?ちゃんとお祝いできる、初めての記念日だったんだもの。
無理をしてでも、絶対その日にお祝いしたかったのよね?』
千栄の言葉に藍里は何度も頷いた。
智大も楽しみにしていたし、藍里も楽しみだった。
多少の無理はしても、出来ることならその日にちゃんとやりたかったのだ。
『私も藍里と同じ状態だったら薬飲んで、体が楽になっているうちに動いてって同じようにしてたと思うわ。でもね、私と藍里は違うわよね?』
「違う……?」
『私は少しくらい無理しても平気だけど、藍里は違う。昔、風邪を長引かせたせいで酷い発作がおきて入院したことが何度かあるでしょ?その事を知ってる永瀬は、記念日よりも藍里の体調の方が大事だったのよ。
私が永瀬だったら同じように言うと思うわ。“今度改めてお祝いしよう”って。二人の悪いところは、自分の思ってることをちゃんと相手に上手く伝えられないところよね』
今までもそのせいで長年すれ違ってたんじゃなかったの?と言われて藍里は小さく頷いた。
智大は相変わらず素っ気ない言い方が多いし、藍里も思ってることを智大相手に上手く口にできないでいる。
それじゃダメだとお互い話したこともあったのにと藍里は悔しくて唇を噛んだ。