すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
『ねぇ、藍里。たまには喧嘩もいいと思うけど、後悔だけはしないようにしなよ?』
「……もう、とっくにしてる……。だって……大っ嫌いって……思ってもないのに言っちゃって……智君、すごく悲しそうな顔してた……」
『うわ……私、初めて永瀬に同情したわ。いくらなんでも、最愛の人からのその言葉はキツいわよ……』
「あ……謝りたくて……でも帰ってこなくて……。あんなこと言っちゃったから嫌われたのかもって思ったら、連絡もしにくくて……」
『……ねぇ、テレビつけてる?つけてなかったらすぐにつけてみて』
「う、うん……?」
何故テレビ?と思いながらテレビをつけると、緊急のニュースをやっていた。
そこには物々しい雰囲気で中継地点をヘリで映しながら、スタジオでアナウンサーが緊迫した表情で何かを話してた。
「何これ……何か事件……?」
『宝石店に強盗が押し入って中には数人の人質。特殊班の人達が到着して説得にもあたってたけど犯人が銃を乱射、特殊班の数人が負傷したそうよ』
「っ!?」
千栄の言葉に藍里は息をのみ体を強張らせた。
血の気がどんどん引いていってスマホを持つ手が震えだしたところで千栄が、でもね。と言った。
『これは永瀬がいる班じゃない。違う県の事件よ』
「違う県……」
テロップをよく見れば、確かにここからは大分遠い所で起きている事件のようだった。
不謹慎に思いながら少しだけ安堵するけれど、もし怪我を負わされたのが智大だったら……?と考えてしまい、震えは簡単に治まりそうもなかった。
「……もう、とっくにしてる……。だって……大っ嫌いって……思ってもないのに言っちゃって……智君、すごく悲しそうな顔してた……」
『うわ……私、初めて永瀬に同情したわ。いくらなんでも、最愛の人からのその言葉はキツいわよ……』
「あ……謝りたくて……でも帰ってこなくて……。あんなこと言っちゃったから嫌われたのかもって思ったら、連絡もしにくくて……」
『……ねぇ、テレビつけてる?つけてなかったらすぐにつけてみて』
「う、うん……?」
何故テレビ?と思いながらテレビをつけると、緊急のニュースをやっていた。
そこには物々しい雰囲気で中継地点をヘリで映しながら、スタジオでアナウンサーが緊迫した表情で何かを話してた。
「何これ……何か事件……?」
『宝石店に強盗が押し入って中には数人の人質。特殊班の人達が到着して説得にもあたってたけど犯人が銃を乱射、特殊班の数人が負傷したそうよ』
「っ!?」
千栄の言葉に藍里は息をのみ体を強張らせた。
血の気がどんどん引いていってスマホを持つ手が震えだしたところで千栄が、でもね。と言った。
『これは永瀬がいる班じゃない。違う県の事件よ』
「違う県……」
テロップをよく見れば、確かにここからは大分遠い所で起きている事件のようだった。
不謹慎に思いながら少しだけ安堵するけれど、もし怪我を負わされたのが智大だったら……?と考えてしまい、震えは簡単に治まりそうもなかった。