すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
テーブルにはたくさんの料理が並んでいて、誰かがわざわざ用意してくれたのであろう、居酒屋では見られない大きなケーキまである。
上にはチョコレートプレートに“結婚おめでとう”と書かれていて、みんなで用意してくれていたことが分かって藍里は嬉しくなった。
「どう?来て良かったでしょ?」
「千栄……みんなも……」
ケーキに感動してじっと見ていた藍里の横に立った千栄や友人達に目を移すと、藍里は気になっていたことを口にした。
「千栄は知ってたの?その……みんながお祝いしてくれるってこと……」
「もちろん。私は藍里を連れてくるのと、二人が来た時に合図する役目だったのよ」
「みんな頑張ったのよー?どうしたら藍里が喜んでくれるかって!」
「驚いたのは、男達も率先して手伝ってくれたことよね!」
「え……」
友人達の言葉を聞いて藍里は目を丸くすると、少し離れた場所にいる智大と、一緒にいる男性達へと目を向けた。
今までのこともあり決して素直に喜べない心境にモヤモヤしていると、男性陣の会話が聞こえてきた。
「なあ、智大。俺達、小蔦に話したいことあるからちょっと力貸してくれよ」
「な、頼むよ」
「断る」
智大の回りに集まった人達は両手を合わせて拝んだり肩に手を回したりして智大の機嫌をとっているようだけど、智大は眉を寄せて微妙な顔をしていた。
上にはチョコレートプレートに“結婚おめでとう”と書かれていて、みんなで用意してくれていたことが分かって藍里は嬉しくなった。
「どう?来て良かったでしょ?」
「千栄……みんなも……」
ケーキに感動してじっと見ていた藍里の横に立った千栄や友人達に目を移すと、藍里は気になっていたことを口にした。
「千栄は知ってたの?その……みんながお祝いしてくれるってこと……」
「もちろん。私は藍里を連れてくるのと、二人が来た時に合図する役目だったのよ」
「みんな頑張ったのよー?どうしたら藍里が喜んでくれるかって!」
「驚いたのは、男達も率先して手伝ってくれたことよね!」
「え……」
友人達の言葉を聞いて藍里は目を丸くすると、少し離れた場所にいる智大と、一緒にいる男性達へと目を向けた。
今までのこともあり決して素直に喜べない心境にモヤモヤしていると、男性陣の会話が聞こえてきた。
「なあ、智大。俺達、小蔦に話したいことあるからちょっと力貸してくれよ」
「な、頼むよ」
「断る」
智大の回りに集まった人達は両手を合わせて拝んだり肩に手を回したりして智大の機嫌をとっているようだけど、智大は眉を寄せて微妙な顔をしていた。