すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
「前までの私なら、智君が言ったように誓うだけの式で良かったって安心してたかもしれない……。でも、今は違うの……!智君のことをこんなにも好きになれたのに、結婚指輪どこかになくしちゃってるのかなとか……誓いのキスもファーストキスだったのに覚えてないなとか……。
そう思ったら凄く悲しくなっちゃって……だから、指輪なくしてなくて良かったとか、ファーストキスも記憶がないんじゃなくて良かったって……」
一息にそこまで言ってからハッとして智大を見ると、智大は唖然としていた。
藍里の珍しい早口での力説に少なからず驚いた様子で、藍里は少しだけ間を置くと自分の言った言葉を思い出して真っ赤になると、そのままソファにまたうつ伏せになって顔を隠した。
「藍里?」
「……待って……今、恥ずかしくて死にそう……」
いくら智大が悲しそうな顔をしていて、自分の発言の誤解を解きたいからって言わなくてもいいことを言ってしまった気がした。
こんなにも好きだとか、ファーストキスだとか、わざわざ声に出さなくても良かったのにと悶えていたらソファがギシッと鳴って背中に重みを感じた。
そう思ったら凄く悲しくなっちゃって……だから、指輪なくしてなくて良かったとか、ファーストキスも記憶がないんじゃなくて良かったって……」
一息にそこまで言ってからハッとして智大を見ると、智大は唖然としていた。
藍里の珍しい早口での力説に少なからず驚いた様子で、藍里は少しだけ間を置くと自分の言った言葉を思い出して真っ赤になると、そのままソファにまたうつ伏せになって顔を隠した。
「藍里?」
「……待って……今、恥ずかしくて死にそう……」
いくら智大が悲しそうな顔をしていて、自分の発言の誤解を解きたいからって言わなくてもいいことを言ってしまった気がした。
こんなにも好きだとか、ファーストキスだとか、わざわざ声に出さなくても良かったのにと悶えていたらソファがギシッと鳴って背中に重みを感じた。