すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
「よ、用意出来ました……」
「おせぇんだよっ!」
お金を詰め込んだリュックを恐る恐る差し出した窓口の女性に男が怒鳴りながらリュックをふんだくる。
そして仲間の二人と目配せしている時、智大は外に向かって小さく手を動かしていた。
「よし、ずらかるぞ。いいか、お前ら余計な真似は……」
「お、おい……外の様子がおかしくないか……?」
「何?」
三人の男が銃口をこちらに向けながらじりじりと後退していると、仲間の一人が外の様子に気付いたらしく足を止めた。
一見、誰も歩いていない何の変哲もない通りで、何がおかしいのかなんて分からず、藍里や他の人達は困惑しながら外を見る。
「……どこがおかしいんだ?」
「おかしいんだよ……歩いてる人が少ないし、車が一台も通ってない」
その言葉に全員が外の様子を見る。
大通りに面したこの銀行は人は勿論、車の行き来も激しい。
なのに暫く見ていても一人、もしくは二人の大人がゆっくりと歩くくらいで車は一台も通っていなかった。
そして、藍里は誰か通った時に智大が周りに気付かれないように小さく片手を動かしているのに気付いた。
即ち、銀行の前を歩いているのは……。
「おせぇんだよっ!」
お金を詰め込んだリュックを恐る恐る差し出した窓口の女性に男が怒鳴りながらリュックをふんだくる。
そして仲間の二人と目配せしている時、智大は外に向かって小さく手を動かしていた。
「よし、ずらかるぞ。いいか、お前ら余計な真似は……」
「お、おい……外の様子がおかしくないか……?」
「何?」
三人の男が銃口をこちらに向けながらじりじりと後退していると、仲間の一人が外の様子に気付いたらしく足を止めた。
一見、誰も歩いていない何の変哲もない通りで、何がおかしいのかなんて分からず、藍里や他の人達は困惑しながら外を見る。
「……どこがおかしいんだ?」
「おかしいんだよ……歩いてる人が少ないし、車が一台も通ってない」
その言葉に全員が外の様子を見る。
大通りに面したこの銀行は人は勿論、車の行き来も激しい。
なのに暫く見ていても一人、もしくは二人の大人がゆっくりと歩くくらいで車は一台も通っていなかった。
そして、藍里は誰か通った時に智大が周りに気付かれないように小さく片手を動かしているのに気付いた。
即ち、銀行の前を歩いているのは……。