すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
どうやら智大はあの日から寝室ではなく、リビングのソファで寝ているようだった。
それと言うのも、睡眠薬を飲まずに寝るようになった藍里は智大の気配に敏感になり、智大が寝室に入ってきたら必ず目を覚ましてしまっていた。
それに気付いた智大は入ってきた時と同様に静かに寝室を出ていってそれから戻ってくることはなかった。
たまにソファで寝ている姿を見ると先日抱きしめられた事を嫌でも思い出してしまい、藍里は一人おどおどと取り乱してしまう。
そして智大は意外と寝起きが悪いのだということを知った藍里は毎日、最大限の注意を払うようになったのだった。
「へえ、楽しいことになってたんだねぇ」
「た、楽しくは……」
ない、です……。と藍里は小さな声で呟き、チラッと目線だけを右上に上げて同じベンチの端と端に座っている圭介を見た。
何故圭介とベンチに座っているのかというと、仕事を終えて家に帰ろうと歩いていたら、とある公園から小さなマルチーズが藍理目掛けて飛び付いてきたのだ。
驚いていたのも束の間、長いリードの先から駆け寄ってきた飼い主が圭介で、ちょっと話そうよ。と圭介とマルに連れられ公園のベンチへ移動することになった。
智大との生活は上手くいってるかと聞かれ、ここ最近の事を話せば帰ってきた返事がさっきのそれだったのだ。
それと言うのも、睡眠薬を飲まずに寝るようになった藍里は智大の気配に敏感になり、智大が寝室に入ってきたら必ず目を覚ましてしまっていた。
それに気付いた智大は入ってきた時と同様に静かに寝室を出ていってそれから戻ってくることはなかった。
たまにソファで寝ている姿を見ると先日抱きしめられた事を嫌でも思い出してしまい、藍里は一人おどおどと取り乱してしまう。
そして智大は意外と寝起きが悪いのだということを知った藍里は毎日、最大限の注意を払うようになったのだった。
「へえ、楽しいことになってたんだねぇ」
「た、楽しくは……」
ない、です……。と藍里は小さな声で呟き、チラッと目線だけを右上に上げて同じベンチの端と端に座っている圭介を見た。
何故圭介とベンチに座っているのかというと、仕事を終えて家に帰ろうと歩いていたら、とある公園から小さなマルチーズが藍理目掛けて飛び付いてきたのだ。
驚いていたのも束の間、長いリードの先から駆け寄ってきた飼い主が圭介で、ちょっと話そうよ。と圭介とマルに連れられ公園のベンチへ移動することになった。
智大との生活は上手くいってるかと聞かれ、ここ最近の事を話せば帰ってきた返事がさっきのそれだったのだ。