羊な彼にご用心~イケメン四天王+ワン~【番外編完】
「六年って…!!
ずいぶん黙って見守れましたね。

その間は全然女っけなしですか?」

にやにやしながら先生を見ると

「そんなわけな、、、、
いや。当たり前だろ。ないに決まってるだろ!!
っていうか俺の話はどうでもいい!」

急に先生の目が泳ぎ出す。
後ろを振り向き、医局の入り口を見るとムッとした顔の高橋さんが立っていた。

「ずいぶん楽しそうな昔話してますね、先生。
私もそのお話じーっくり聞きたいですねぇ」

「いや、俺の話はたいした話じゃない。
ほら、わざわざ坂口が大人の意見を聞きに外科まできたんだ。

大事な彼女のことで悩んでるんだ。
男の話に入ってくるな!」

と、しっしっと手で追っ払う仕草をする。

「いや、俺もう行きますよ。

先生、ありがとうございました。

俺も先生みたいな包容力のある男になりたいですね。

…高橋さん、いい男捕まえたよ。
絶対離しちゃダメだよ」

「俺が手放すはずないだろ」
口角をあげて不適に笑う先生の言葉に高橋さんが真っ赤になる。

そんな二人を見て無性に彼女に会いたくなる。

まだカフェにいるだろうか?

微笑ましい二人に軽く会釈して、足早に彼女の働くカフェに向かった。




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