羊な彼にご用心～イケメン四天王＋ワン～【番外編完】

「小さい頃は俺にべったりだったのに…」
涙目の隼人くんは生まれたときから杏を我が子のように可愛がってくれていた。
あまりにもなついて、渉がヤキモチをやいて大変だった。
それなのに…今の杏は宮前くんに夢中だ。
そんな杏が、ぎゅっと抱きついたまま宮前くんに甘えている。
「けいごぉ、早くこの人とリコンして、杏と結婚して？」

と恵ちゃんを指差した。

「めぐみより、杏のほうが若くて可愛いよ？
もうちょっとしたら、恵より美人になるし」

そんな大人びたことを言う四歳時に、みんなは笑っているが、恵ちゃんはムッとした顔をしてむきになって食ってかかる。

「ムムッ、杏！圭吾の奥さんはあ･た･し！なの！！
圭吾から離れて、杏は隼人おじちゃんとイチャイチャしなさい！
圭吾といちゃつくのは私なの！」

「もぉ！
めぐみは大人げないんだからぁ。
からかうとおもしろーい、めぐみって」

そんなことを言う杏を見て
「うわっ！坂口そっくりな性格してるな」

とみんな大笑いしていたが恵ちゃんだけは、口を尖らして

「なんであたしだけ恵って呼び捨てなのよ！」
とさぶりぷり怒っていた。