生簀の恋は青い空を知っているか。

そちらを見ると、理美が顔を覆う。

「あたし、合コンする」
「また数合わせに呼ばれたの?」
「ううん。今回は入れてもらった」

わたしと鼎、二人して驚く。

「どうしたの、彼氏作るの……?」
「だって松葉ちゃんも鼎も楽しく恋愛してて、あたしだけ独り身なの嫌だもん」
「秋水さんは良いの?」

鼎の言葉に心臓が跳ねる。グラスを持ちながら、理美の方を窺う。

「この前、電話して良いかってメール送ったけど返ってこないから……」
「忙しいんだと思うよ」
「向こうで恋人出来てるならそれでも良いんだけど」

グラスが滑らないか、心配になったのでテーブルに置く。

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