晴+雨=笑顔  続~両思いのあとには~
私浮かれ過ぎかな?

「なんか、俺は慣れてないというか……」

そっか、一人で食べることが多いから……調子にのっちゃってたかな、反省……

「ごめん、晴輝くんのペースでゆっくり食べて、私晴輝くんの好み全然まだわかってないね」

晴輝のテーブルの前には雨愛がたくさん食べるものをお皿にとっていた

「雨愛も食べて」

「うん」

晴輝は稲荷に手をつける

「俺、稲荷好き、あっ秋らしく栗が入ってる」

雨愛がじーっと食べるとこを見ていた

「何?」

「どう?」

「旨いよ」

雨愛はパアッと明るい笑顔になった

「そのお稲荷さんは雨愛ちゃんが作ったんだよ」

隣のおばちゃんが教えてくれた

晴輝は雨愛の顔を見た

それでこの笑顔か、可愛いな(笑)

「雨愛、美味しい」

雨愛はうんうんと頷いた

「よかった(笑)」

「雨愛ってそういえば料理するんだったね」

「うん」

「去年熱出した時に料理してくれたのすっかり忘れてた、食べる方専門かと思ってたからさ」

「一応作れます、お菓子のイメージが晴輝くんの中ではあるんでしょ」

「うん、そういう機会なかったもんな、雨愛の他の料理また食べたい」

「うん、機会があったらね」

本当はお昼のお弁当だって入れてあげたいし夕食だって作ってあげたい……でも出来なかった

だって、お昼はパンていってたし夜は私がでれない

でもよかった食べてもらえて

「ごちそうさま、もう食えない」

晴輝はおばちゃん達からも色々薦められお腹いっぱいだった

「段ボールの後ろで横になってていいよ、隠れて見えないし」

「雨愛は?」

「ここ片付けてからいくよ」

晴輝は本堂で横になった

はぁ、こんなに食ったの久々

近所の人達の話し声やお祭りの放送、子供の声などが心地よく聞こえ晴輝はうとうとし始める

しばらくすると、ワッショイと威勢のいいかけ声が聞こえ始めて晴輝は目を覚ました

「あっ、起きた?気持ちよさそうに眠ってたから起こさなかったんだけど(笑)もうすぐおみこしくるよ」

「腹一杯で眠たくなった、はぁ」

「大丈夫?」

晴輝を除き込んでいた雨愛の頭を手で引き寄せ軽くキスをする

「ここは駄目って前にいったじゃん、誰か見られたらどうするの」

「いつするの?」

「今ではない!」

「俺勝手だから俺のしたい時にする」

「……」

「でも、この間はごめん、ヤキモチ妬いた」

「マネージャーに告白されたことは聞いてないよ」
< 18 / 25 >

この作品をシェア

pagetop