Seven World
「アリス!」
リュースはアリスの胸に飛び込み、抱き締めた。
アリスは切なそうな表情を浮かべた。
「そうか、今回の敵はお前達なんだな…」
「アリス、僕を殺していいよ」
「お前何言って…?!」
リュースは穏やかな表情を浮かべている。
「僕だって、死ぬのは怖いよ。でも、サーヴァントはサーヴァントにしか殺せない」
「おいっ!」
「だったら、好きな人に殺されたいよ。」
アリスは焦り、少し涙を浮かべる。
「俺が、お前を殺せる訳がないだろ!」
「僕だって、好きな人は傷付けたくないよ!」
「俺も同じなんだよ…」
アリスが、ボソッと呟く。
「…僕達両思いなんだ…嬉しいなァ」
「……」
「ねぇ、アリスキスしてよ」
アリスは静かにリュースの口を塞ぐ。
甘く、とろけるようなキスをする。
「あははっ!夢見たい…」
わざと明るくリュースは声を出した。
「好きだ。好きなんだ…リュース!」
アリスの中で、国と姫とリュースが駆け巡る。
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