Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
…いないんだ。


あたしと一緒じゃん。


「自分にとって必要ないヤツとは付き合わないようにしてるだけ。だから友達がいないことをコンプレックスだとは思わない」


…あたしとは、そこが全然違うんだ。


あたしは友達がいないことが心の奥の方でコンプレックスだった。


別に友達なんていらないって思ってても、でもどこか、きゃっきゃ言いあえる友達がほしくて。


恋ばなしたり部活したり、青春を共に謳歌できる友達がほしくて。


そんな自分は自分じゃないと、その気持ちに蓋をして生きていた。


「…あんたすごいね」


あたしは何も話してないのに、あたしの心を全部読んで、話してくれて。


すごい才能だと思う。


たぶん、それなりにいろんなこと経験してないとこんな話できない。
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