Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
何事もなかったかのように表情を変えずに拳銃をかたしから受け取り、再び総長に向ける宮瀬に、一種の恐怖すら覚える。


「お前の指示か。それともコイツらが勝手にしたことなのか。どっちだ」


宮瀬はそう言い、発泡する。


弾丸は総長の体のすぐ横を通りすぎ、金属の壁にぶち当たった。


コントロール力が半端じゃない。


少しズレたら総長を掠めていたような場所を狙って撃った。


警察の威嚇射撃と似ているけど、総長はそれとは比べ物にならないくらいの恐怖を味わっただろう。


「アイツらが勝手にしたんだよ。俺はなんもしてねぇ」

 
「そ。じゃあ単刀直入に言うけど、華月を解散しろ。それが俺の要求だ」
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