Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
「聖。玲香ちゃんに当たるな」


「当たってねぇよ。正論言ってるだけだろ」


「…気持ちは分からなくもないけど、落ち着けよ」


城田さん諭された宮瀬は〝飲み物買ってくる〟と小さく呟き、席を離れた。


「アイツはあぁ言ってるけど、玲香ちゃんは何も悪くないからね。狙われたのが沙耶だっただけで、玲香ちゃんも突き落とされたかもしれない。だから気にしなくていいよ」


「城田さん…」


沙耶に申し訳なくてしかたない。


もっとあたしがしっかりしてれば…。


「起きてしまったことにウダウダ言ったって仕方ないし。沙耶は生命力強いから大丈夫だよ」


「…そうですね…」


重い空気があたしたちを包む。


せっかく沙耶が選んでくれた水着も、着ることはないのかな…。
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