Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
重苦しい雰囲気の中、宮瀬が戻ってきた。


「兄貴、コーヒー」


「あぁサンキュ」


宮瀬が城田さんに缶コーヒーを渡す。


「…ん」


「え…?」


目の前にぶっきらぼうに差し出された缶ジュース。


「…さっきは悪かったな」


ボソボソ謝る宮瀬は、一瞬たりとも視線を合わせてくれなかったけど、乱暴にジュースを押しつけ、宮瀬はソファに座った。


「…ありがと」


貰ったフルーツジュースは甘酸っぱかった。
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