Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
「別れて暮らし始めてそんな経ってないけど、変わったな」


…ナオが汚いことをやってるのは貫田さんから聞いていた。


あたしだって人を殺してるし、ナオにとやかく言ったことは1度もない。


けど、被害者が沙耶だというなら話は別。


「…別に変わってな─」


「そのキスマ、隠してるつもりかもしれんけど、全然隠せてないから」


そう言われ、慌てて服を正すも、もう遅かった。


「前もこんなことあったやん。あん時気をつけるって言ったくせに、どーゆーつもり?」


ナオの中であたしへの疑念が大きくなっていってるのは分かった。


でも、うまい言い訳が出てこない。


この前はホントに無理やりされたからまだ良かった。


でも今回は違う…。
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