Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
「勝地ー、あたしこれ似合わない?」


沙耶が手に取ったのは十字架のネックレス。


あたしが今付けてるのと似ている。


ナオに貰ったネックレスだ。


「お似合いです」


「もー、さっきから勝地それしか言わないよね。ホントに思ってる?」


「もちろんです」


そんな会話を聞きながら、首もとのネックレスに触れる。


これに触れるだけで心が落ち着く。


多少のことなら乗り越えられる。


これだけは何があっても失くせない。


たとえ、友情、愛情、信頼、すべてが消え去ろうとも、このネックレスだけは失いたくない。


「でも玲香がいつもつけてるやつに似てるからなー。あ、こっちは?」


次に沙耶が見せてきたのはミサンガ。
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