Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
いつから道を誤ったのか、踏み外したのか。


どこを歩けば正解だったのか。


分からない。


どんな道を歩んでも、ナオの運命は変わらなかったのか。


それも分からない。


ナオは死んだ。


崖から落ちた。


落ちるしかなかった。


1度選んだ道は後戻りできない。


「…なんだろ…これ」


綺麗に片づいてるナオの部屋の床に、1枚の白い紙が落ちている。


写真の裏っぽい紙質だ。


それを拾い上げようと手を伸ばしたその時だった。


─ピシュッ


静かな銃声と共に、左ふくらはぎに激痛が走った。


立ってられなくて、ガクッと膝をつき倒れるそのとき、黒スーツの男数人が視界に入った。
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