Hate or Love？愛と嘘とにまみれた世界の片隅で

…宮瀬…。


「…ごめん玲香」


初めて頭を下げられた。


プライドが高くて滅多に謝ることのない宮瀬が、深々頭を下げて謝ってくれた。


「……あんたに謝られるとキモいって。そんな姿似合わないんだからやめてよね」


これがあたしなりの仲直りの合図だ。


あたしも宮瀬と同じでプライドが高い方だし、こういうときの対応なんて分からない。


ただ、宮瀬だけは信用できるって強く感じた。


誰があたしを裏切ろうと、宮瀬だけは裏切らない。


「ホント可愛げのない女だな」


「…うるさい」


宮瀬の気持ちに今すぐ応えることはできないかもしれない。


でも、ちゃんと向き合いたいと思ってるし、宮瀬と一緒に闘いたい。


ただ守られるだけじゃダメ。


あたしもしっかり闘わなきゃ。


「逃げるぞ。いつこの場所がバレるか分からない。もしここまで追ってこられたら逃げ場がない」


造り上逃げられないということか…。


「こんくらいの怪我なら大丈夫だから早く逃げよう」