Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
部屋に静寂が戻る。


…隠れる場所探さなきゃ…。


と言ってもベッドの下くらいしかないか…。


宮瀬は時間を稼ぐって言ってたけど、そんなことできるんだろうか…。


とんでもない緊張感で今にも心臓が張り裂けそうだ。


ベッドの下に拳銃片手に潜り込み、息を潜める。


床に自分の鼓動が伝わり、世界が揺れる。


鼓動以外の音は聞こえず、張り詰めた静寂が今にも侵されそうで怖い。


宮瀬はいつ来てくれるの…?


お願いだから早く来て…。


一人でいるのが怖い…。


あたし一人じゃ戦えない。


アイツが…宮瀬が…、いなきゃダメなんだ。


宮瀬以外信じられない。


宮瀬ならあたしを助けてくれる…。
< 350 / 406 >

この作品をシェア

pagetop