Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
「何やってんだ!!」


宮瀬が止めるその手を振り払い、銃弾を掻き分けて後方へ、ネックレスの方へ戻る─。


「っざけんな!」


あたしと城田さんの距離はみるみる縮まっていき、宮瀬との距離が開いていく。


「くっそ…っ」


あたしがネックレスに手をかけたその瞬間、頭上を2発の弾丸が交差し駆け抜けた。


血を吹き出したのは城田さんの方だった。


「ひじりぃぃぃぃ!!」


地を這い身体に絡み付くようなドスの効いた怒鳴り声。


…宮瀬が城田さんを撃った。


その事実に沸騰した頭が冷やされていく。


急所は外れてるけど、たしかに撃った。


「何ボケッとしてんだ!行くぞ!!」


棒になったように動けなくなったあたしの腕を掴み、とにかく走る宮瀬。
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