Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
あたしのこれからの人生、どうやって生計立てていけばいいんだろう…。


「…と言いたいところだけど」


貫田さんの言葉は優しかった。


ただし、優しかったのは言葉だけ。


瞳、オーラ、前髪を掴む手、すべてがキツい。


そのアンバランスがより恐怖を増幅させる。


「お前は俺のことを知りすぎた。このまま大人しく死んでもらうしかないな」


─!?


死…


「…嫌…」


まだ死ねない…。


ナオを守りきるまでは死ねない…っ。


だけど、殺しの師匠である貫田さんに勝てるだろうか。


きっと勝てない。


もう、死ぬ運命なんだ。


「ヤツを殺るか、今俺に殺られるか選べ。今すぐに」
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